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■「門ヶ谷トンネル」をの手前を曲がり、いよいよ「琴平橋」が私の目の前に見えてきた。 数々のメディアが取り上げ、また噂も多く聞かれるこの赤い橋。広く知れたこの場所であるがため、 「果たして私がレポートしたところで、その“必要性”は如何に」 といった疑問も正直あった。何より「今さら琴平橋なんて」と思われるのが、正直一番怖い。しかし、感じ方も人それぞれ“十人十色”だろうし、その中の1つとして記録してみるのも悪くはないだろうと自身に言い聞かせながら、この神流湖に架かる非常に有名な「琴平橋」を撮影した。 |
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■神流湖と聞き、真っ先に思い浮かぶのが「赤い橋」「琴平橋」という人も多いのではなかろうか。TVの心霊特集などでこの神流湖が取り上げられると、必ずといって良い程、この橋の映像を見かけるような気がする。 そもそもこの琴平橋は「自殺の名所」として“その筋”では名を轟かせているらしい。自殺者が絶えないといった情報から、過去にはこの橋から突き落とされ、そして亡くなった人物も存在するというものも聞かれており、「更なる死者を呼ぶ場所」という非常に危険な場所といった位置付けになっている。 私が現地に出向いたのは、先にも書いたが4月初め。天候もよく心霊スポットの雰囲気とは掛け離れた、実に心地よい現地の空気であった…というのも再三書いた。それは写真を見てもらっても、何となく理解していただけるだろう。 実際に、この橋を歩きつつ、時折進める足を止めて撮影し、また少しづつ進むといった行動をとっている最中の私の額は、記憶が正しければ汗ばんでいたような気がする。 「なんだか熱いな…」 なんて心で思ったか、はたまた口に出したかまでは定かではない。しかし、そんな印象が時を経た今でも、やたら強く記憶に残っている。 しかし、日常において「暖かい」とか「暑い」という気候なんて、普通といえば普通なことである。しかし、そんな普通のことを、何故に強く記憶しているのか。それは私が、この「琴平橋」を撮影しながら進み、橋の中央に差し掛かったあたりだろうか。先ほどまで感じていた“暑さ”とは全く正反対な感覚を覚えたからである。 |
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■いよいよ「琴平橋」が目の前に現れてきた。 「赤い橋」と呼ぶに相応しいその姿は、春の空気に包まれ美しささえ感じる。 この時点では、全然余裕の取材であった。 |
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■「うおっ!何なんだこの感覚は???」 今まで肌で感じてきた、何とも心地良いような少々暑く感じていたその空気とは、全く違う、それこそ冷気が、私の体を取り囲んだかのような感覚であった。 何といえば良いのか、冷たい空気が“その部分だけ”に流れているような。はたまた、私の周りに冷たい“もの”が纏わりついてきたかのような…。どちらにしても、先ほどまで感じていた“心地よさ”や、春の晴天に包まれた現地の景観に気を緩めていた私には、相当な“不意打ち”になったのは言うまでもない。それ以降は、なかなか緊張感を帯びたものとなり、周囲の美しさとは懸け離れた心境での取材となった。 その感覚は、もしかすると私が周囲のちょっとした“温度差”に対し、過敏に反応してしまっただけなのかもしれない。“風”というものは、私が日々暮らす日本において、大小あれど絶え間なく吹いているなんてことは、それこそ“当たり前”として知っている。温かいものと冷たいものでは質量の違いで対流現象を起こすことも、趣味である天文学やら地学などを介し、知識として認識している。日常にみられる「風呂」や「味噌汁」などでも、具体的に対流を肌で感じ目で見る機会も、それこそ普通にある。偏西風や深層海流、マントル対流やら海上層積雲やらと…。身近なものから地球規模においても対流現象が存在していることは知っている。 このときも、実際は湖面付近の空気は冷たく、上層部の空気は暖かかったために対流現象が起きたのかもしれない。しかし、冷たさと共に、外気とは関係なく感じる独特の“あの冷たさ”を感じたのは何故だろうか。二十歳の頃に見た、あの巨大な女性の顔を自室で目撃したときの、あの時の感覚に似ているような、その“冷たい感覚”。それも対流のせいなのだろうか…。 どちらにしても、その後の橋の柵付近などを撮影している最中は 「頼むから後ろから押さないでくれよぉ〜」 と、思わず願ってしまうような、情けない話だが、そんな心境であった。 |
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■橋を歩きながら随所で写真を撮影する。 両脇の柵が貧相なのに少々の不安を覚えなくもない。それこそ簡単に「ひょい」と飛び込めそうな作りである。 |
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■橋の脇より下久保ダム側を望む。残念ながらそのダムの姿は、ここからは見ることができない。 しかし、この柵の付近に近付くと、なかなかスリリングなものを味わうことができる。 しかし、そんな陽気なスリルも束の間、異様な空気に包まれ、やがて本気の恐怖感に襲われることに…。 |
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■“寒気”を感じたのは、恐らくこの写真を撮影した辺りだっただろうか。周囲の春らしい暖かい空気とは全くの“別物”の冷気(霊気?)が、私の体をすり抜けていったような気がした。 気のせいだ気のせい… |
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■橋を渡りきった埼玉側の姿。 何気なく撮った写真に見えるだろうが、橋の中央付近で味わった“寒気”に驚き、相当焦りながらの撮影であったことを正直に書いておこう。 |
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■「琴平橋」を遠目に撮影。群馬県側の国道により撮影したもの。夜間の取材では絶対に撮影できない姿であり、これこそ日中の取材の醍醐味的な写真ではなかろうか。 にしても、この橋の中央には何かしら恐怖めいた“モノ”か、もしくは異空間的なものが、蠢いている気がしてならない。 しかしこれは、あくまでも個人的な意見であることはご理解願いたい。 |
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■どうでも良いことなのだが、この「神流湖」のレポートを公開し始めたのは、2007年の7月。 その時期に「その1」を公開したのだが、それから時を隔てること約1年。寝かせに寝かせ続け、ようやくこの「その2」を公開することができた。なかなかUPできなかった理由は、仕事の忙しさに他ならないのだが、それにしても1年近くも寝かせてしまう自分自身には呆れる他ない。 もっとも、今更公開したところで、誰が楽しみにしているかといえば、誰も楽しみにしていないのは火を見るより明らかなのだが、誰にも気づかれずに、こっそりと公開しておくとしよう。 「その1」を公開してから1年が経過しようとするなか、私のプライベートでは様々な出来事があった。この不景気を背景に私の職業における相場は総崩れとなり、利益が殆ど得られぬ世の中。その景気にあおられ“不払い”という最悪の結果まで招いている現状。 「来月(即ち今月)には連絡する」 との報告に待ち続けること1週間。未だ連絡はない。 つもる苛立ちは留まることなど知らず、この類の愚痴を書き始めればキリがないのだが、これはここに書くべきことではないので止めておこう。とにかく、収入がない状況下なのだから、自ずと家計も逼迫してくる。そうなると、夫婦間も“ギクシャク”してくるのは自然の法則なのだろうか。時に“離婚話”さえ出てくる始末には頭に来るやら情けないやら…である。流石に本当に離婚するまでには至ってはいないが。 それ以外にも、マイナス方向に傾く要因は、この1年間に数多く起きた。そんな状況で、霊的なレーダーを働かせるのは実に難しい。「サイトの更新より食費稼ぎ」を優先せねばならない情けない環境に、苛立ちと共に過ごしてきたのである。 そんな状況下でも、改めてこの神流湖での“涼しい体験”を思い出せば、その恐怖感は克明に蘇る。あの冷たさは一体何であったのだろうか。それまで温かかった春の空気が、橋の中央で一変してしまう物とは、果たして何が作用しているのだろうか。やはり対流なのだろうか、それとも…。 仮に霊的なものが作用していると仮定すれば、この「神流湖」が、その筋でこれほどメジャーな存在であることを、思わず納得してしまう。この明るい時間帯でさえ、現地の空気すら変えてしまうほどの強烈なチカラ。それが夜ともなれば、恐らくとんでもない異様な空間へと変貌してしまうのは容易に想像できてしまう。 あくまでも「霊的なものが作用していると仮定すれば」の話ではあるのだが。 そんな訳で、次回「その3」では、この神流湖の夜の姿を紹介しようと思う。このときの取材では、私のほかもう1名との合同取材となったのだが、いろいろと気持ち悪い空気に身を置いってしまったとは、今のうちから書いておこう。 |
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