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□この話は「ミツオ様」が、 2003年11月3日に投稿して下さった作品であります。 |
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■投稿作品第八十七話 恐れるという事 |
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“霊感がある”と言うのでしょうか? 良くわかりませんが、私にも、人は見えないものが見える事があるようです。 今までにも少ないとは言え、不思議な体験をしてきました。 私がまだ学生の頃、学生生活最後の夏だったと思います。 その頃、まだ就職も決まらず、先生方にとっても御荷物的な存在、いわゆる“落ちこぼれ”の様な存在だった私と友人Yは、周りの心配を余所に深夜まで遊び歩いていました。 その日は、いつもの様にドライブを楽しんでいました。 深夜1:00を過ぎていたと思います。運転者は、友人Y。 「暇だなぁ」 「あぁ暇だなぁ」 「どこ行く?」 「どこもやってねぇよ」 なにぶん田舎ですから、毎晩遊んで歩けば飽きてしまいます。 そんな会話をしながら街中をブラブラとあてもなく、ドライブしていたのですが、気が付くとYの雰囲気が変わり、やけに無口になっていました。 “ああ、何処かに向かっているのかな?” と思ったのを覚えています。 ただ、何処に向かっているのかがわかりませんでした。 私はその頃、車を持っていませんでしたから、自宅からあまり離れてしまうと知らない場所も多かったのです。 「何処に行くんだ?」 「ふふふ…」 Yは言葉少なに教えてくれません。 ただ、そんな事は良くある事で、Yが言葉少ない事が多少気がかりではありましたが、深層心理はともかくあまり気にもせず、私も黙って大人しくしていました。 急に、感じた事のない寒気、悪寒というのが正しいと思います。 又、根拠のない恐怖に襲われました。 その時までの私の体調は最高潮を10とすると8か9。 睡眠不足と多少の怠さはあったと思いますが、風邪は引いていませんでしたし、第一に恐怖感を説明出来るものがありません。 足もとからの突き上げるような悪寒と恐怖で車が進むたび、1秒毎に辛くなって行くのです。 私の拙い文章力では表現しきれないと思います。悔しいです。 “逃げなきゃ!逃げなきゃ!逃げなきゃ!” 気持ちだけは焦るのですが、声も上手く出せない状況になっていました。 車が坂を上り出した頃には恐怖のあまり、身動き出来ません。 後で思うに異常に全身に力が入っていたと思います。 「ど、何処に行くんだ」 かろうじて、どもりながらですが、行き先を確認しようとしました。 車は、丘の上を登って行きます。Yは無言です。 “お墓”が無数にありました。 ですが、もっと良く見える物があります。 丘の上には無数の“お墓“がありました。 ただし、時間は深夜ですので辺りには街頭もなく、“お墓”自体ははっきり見えません。 巨大な霊園の中に無数の“青白い光”がありました。 その日のその後は良く覚えていません。 ただ、Yは何も見なかった・感じなかった事を確認した事は覚えています。 どのように帰ったのか、さらに、数日の記憶がないのです。 Yに後日、話しを聞きましたが、私が記憶がない数日の間、私に普段と変わった様子はなかったそうです。 霊園へのドライブも彼の暇つぶしであり、特に意図はなかったと。 あの“青白い光“が何だったのかはわかりませんが、私は人間の世界で人に対してあれだけの恐怖を体験する事は今後もないと思います。 これが、私が体験した不思議の中で一番の体験です。 私は“恐れる“ということをしりました。 最後に、これを書いている間、身体が非常に重く、気配を感じる気がします。ちょっと怖いです。 |
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