トップページ > 作品紹介 > 作品17「死びとの恋わずらい」
作品紹介
■その17 ---収録作品---
死びとの恋わずらい 1:四辻の美少年
2:悩む女
3:影
4:絶叫の夜
■主な登場キャラ
■深田龍介 この物語の主人公と言えます。いや、完全に主人公ですね!(笑)
この龍介が起こした幼き頃の「あやまち」から、ゆくゆく大惨事と
繋がる結果となる。
しかしそれが果たして「あやまち」なのであろうか?
その答えは各個人で違うであろうが、彼は「あやまち」と解釈し、
使命に狩られんばかりに四つ辻を徘徊する。
やがて全てを失い、最終的な使命でさえ叶えぬまま、この物語は終わってしまうのだが…。
■深田龍介の名言 「そんなもの実らないよ!!」(幼少時代)
「実る…実るよ…」
「彼を愛してやってくれ…」(後に描かれた余話より)

■幼少時代のこの言葉から始まり、「余話」の終盤の
この言葉で全てが終わる…結構感動ッス!(管理者談)
■黒服の美少年 果たして彼の存在は何なんだろう。
生きた人間か…それとも既に死んでいるものなのか…。
この物語では一切シークレットとなっている。
結局「黒服の美少年」の存在が、この街の崩壊ともいえる結果を招く事になるのだが、
彼を生み出した要因は様々である。
それは「深田龍介」であり、幼少時代に出会った「辻占」をする
身ごもった女性であり、この物語の後半に登場する身ごもった女性の
不倫の相手である中年男性…。
しかしその責任は「深田龍介」が一身に背負っているのが複雑な思いにさせる。
そしてそれをあざ笑うかのような「黒服の美少年」の行動。
その「黒服の美少年」の心理は、後の「余話」で垣間見る事が出来たと…私は思う。
■黒服の美少年の名言 「許すな…一生憎め」
■この言葉がなければ…怒りに震えた1コマであります。(管理者談)
■柴山みどり この物語のヒロイン。
「辻占」を憎み、その理由は叔母さんが辻占の結果、自殺した事にある。
その叔母さんは、上に記載している「身ごもった女性」である。
結局、「深田龍介」が絡んでくる事になり、みどりの恋は実らず、
龍介の想いも告げられず…。
「深田龍介」は、この物語で戦っている。
複雑な心境の中、「黒服の美少年」と正反対の行動をとり、精一杯戦っていた。
そして柴山みどりも戦った…そして…
■柴山みどりの名言 「彼は…あなたを憎めと言ったわ…」
「これで…一生憎んだ事になるわよね…」
「…これで…もう…憎ま…なくて…す…」

■涙し、怒りを覚えた瞬間です。(管理者談)
■私のコメント 最近映画化された作品です。
この「死びとの恋わずらい」は、潤二氏の作品の中で、
私が一番好きな物語であり、人に聞かれれば必ずこれを筆頭に挙げます。
物語のラストへ向かうにつれ、次第に主人公と同じ思いになっていく
作品であると勝手に思っております。
物語のラストは「こうでなきゃいけないのか!」と、思わずにいられない
悲しい結末であり、そして最後の一コマで、それでもなお四つ辻を徘徊する
深田龍介に涙を流す思いであります。
そして後に描かれた「余話」により、「こいでなきゃいけないのか!」
という思いから、「これしかなかったんだ…」と言う思いに、必ずや変貌して行くでしょう。

私が胸を張ってオススメする絶品です。
これを書く上で再度漫画を読み返しましたが…かなり感極まっております!